プレーシング(アンザッツ)とは
何の脈絡もなく展開する第三回目なわけですが(汗)、今回はプレーシングについて書いてみましょう。
この『プレーシング』とは何か・・というと、簡単に言えば、声を身体の色々な場所に響かせましょう・・ということです。
こういった練習は基本として色々な所で行われているのですが、プレーシング(アンザッツ)=声を当てる=響かせるという事になります。(ちなみに、“アンザッツ”はドイツ語です。)
プレーシングの捉え方
さて、この「プレーシング」ですが、発声指導者により二通りの捉え方があるかと思います。
- 声を響かせる為に行うものである・・というもの。
- 発声器官の調整を行う為のものである・・というもの。
これって、時に論争になったりもするようなんですが、どっちも正解です。
私個人的には、2.の方に近い立場です。
発声器官の機能を歌唱に適したものにする為に(歌いやすくする為に)プレーシングを行い、それが上手くいった場合に、声が自分の身体の色々な部分に響く・・・という感じかなと。
響きは二次的なもの・・という感じで捉えています。(たとえ響きが上手く出なくても、構造的に発声器官がどう動いているか・・は声で分かるものです。響きを中心に判断してしまうと、そこが分からないのです。)
第一回目で喉頭懸垂筋を動かす為にプレース云々・・と書いたのですが、プレースを行う場所により、懸垂筋が動くとか、意図しないと動かない・・とか、まあ色々ぐちゃぐちゃ(笑)あるわけなんです。
ざっくりいうと、懸垂筋を動かす為に行うべきアンザッツは、基本4か所、応用5か所(私のオリジナル含む)、声帯自体の調整の為に効果的なものが3か所・・という感じです。
応用編を除くと、実は練習をすべき場所というのが、7か所あったりするのですが、なかなか感覚を掴み辛い場所もあったりするんですね。その辺のコツのようなものも、簡単に出来るアイディアがありレッスンしています。
プレーシングや懸垂筋の世界は非常に奥が深いのですが、一つだけ確実に言えるのは、困ったらプレース(笑)。何はなくともアンザッツ。
とりあえずそういう感じなのです。