歌声のトラブルについて

歌声のトラブル・・というと、多くの方が声帯ポリープをイメージされると思います。私は幸いにして、その経験はないのですが、(一時期、呼気圧迫ドカン超絶歌唱法???で限界高音を狙っていた時期はかなり危なかったですが、それがあって、呼気圧迫はやめたのです。酔うと結構な頻度で炸裂しますけど笑)

私がかつてみたことがあるケースでは、仕事で声を使いすぎ(歌関連のお仕事ではないです)、掠れるようになってしまった・・という方がいらっしゃいました。

掠れるようになってしまった

調整的なトレーニングを幾つか行ってみましたが、一向に改善されず、常に喉が痛い・・という事でしたので、もしかしたらポリープ等があるのかも・・??という判断で、専門医にご相談戴いたところ、片側だけ声帯のエッジ(声帯靱帯)がギザギザになってしまっていたそうです。

そこから息が漏れてしまい、上手く音(声)にならなかった・・とのこと。

手術でギザギザになった部分を取り除いたそうですが、一か月程度声を使ってはいけない・・という事で、日常生活が非常に大変だった・・そうです。(治療してからは声も普通に戻ったので、良かったのですが。。)

神経支配系のトラブル

歌っていてこういった物理的な(?)ダメージが来る・・というのは、ある程度基礎的な練習(プレース)を行い、懸垂筋が作動している上で歌っていくのであれば、個人的にはさほど恐れることはない・・と思いますが、物理的なダメ―ジとは別に、神経支配系のトラブルというものがあります。

(あくまで歌声に関してのみの話です。失語症等は含みません。)

例えば、凄く上手かった人が、何故か急に上手く歌えなくなってしまう現象です。

簡単に言うと、アンザッツを中心に上手く歌えていた人が、突然喉声コントロールになってしまう感じなのです。(そう考えると、歌声とか発声器官のコントロールって、ある意味では紙一重ですね。。。喉声にも出来れば、アンザッツも出来る・・的なもの。当たり前ですが(笑)それが故に、「生理学的」に正しい制御は基本として知っておくと良いのですね。)

原因は

色々原因はありますが、基本的には、「かなり声帯が疲労している(していた)事」・・ですね。それを歌い手本人が自己調整するのは非常に難しく、上手く声が出ないので焦りが生じ、むきになって無理に力んだりしてしまうようになります。(無理無茶が続くと、あるいは物理ダメージにも繋がりかねないでしょう。)

対処法

対処法としては、私はまず、懸垂を作動させて力みを取ります。この時点では、声が掠れたり、弱くなってもいいのです。(ガチガチに力んでいるよりはマシです。)

ある程度、懸垂筋が動いて来れば、声帯内筋の弱さ・・・(それをカバーすべく、力んでいることが殆ど。)が見えてきます。弱いエリアが音に出るのです。相当来てます(汗)状態なわけです。

根本的に弱まっている部分が分かれば、そこをピンポイントで調整することが可能ですので、結構時間もかからずに戻せる場合もあります。

この記事を書いた人

高野 卓也ボイストレーナー
大宮の教室を担当しています。