声を出さずに歌が上達するボイス・トレーニング34
歌う時の姿勢
歌を歌うときには、その姿勢も非常に重要です。
頭で理解していても、歌う段になるとなかなか維持できないことは多いです。
呼吸や発生をトレーニングする時は、身体を固定しておくほうが圧倒的に成果が上がることを知らない人は少なくありません。
なかなか上達しにくい人の習慣化された姿勢の悪さや、息を入れるときの癖は、胸が開きやすい状態にしてあげると、不思議と治ってくるケースが多く見受けられます。
普段の姿勢の改善にもなるので是非実践してみましょう。
歌う前に姿勢のチェック
×間違い①若い人に多い姿勢
下腹だけが膨らんで、胸が広がらず喉も開きにくい状態です。
・首が前に突き出ている。
・肩が内側に入っている。
・猫背気味である。
・お腹を前に突き出している。
・胸よりも腰が前に出ている。
×間違い②一見良く見える姿勢
背中が前に出ているため息を吸った時に胸が上がってしまう状態です。
この状態ではお腹も開きにくいため、腹式呼吸は難しくなります。
・胸を張り出し過ぎている。
・横から見たら全体にS字湾曲が入りすぎている。
・お尻が外に開いている。
◎正しい姿勢
・頭の上に辞書を乗せてキープしているような状態。
・頭のてっぺんから糸が出ていて、ぶら下がっているような感覚。
・上から下まで、1本の真っ直ぐな芯が通っている感覚。
・胸は張りすぎない。
・肩幅に両脚を開いている。
・首も真っ直ぐになっている。
※胸が膨らむと背中も後ろに張り出すようになれば、かなり胸が開いている状態です。胸が張りすぎなければお腹も開きやすく(横隔膜も下がりやすく)なります。
歌う上での技術やテクニックも非常に大切ですが、まずは姿勢のチェックをすることから始めることを心がけましょう。
参考文献:山田容子著「声を出さずに歌が上達するボイス・トレーニング34」